QC検定3級における正規分布の「たった一つの攻略法」とは?確率分布の基本を分かりやすく解説

2019年9月29日日曜日

QC検定

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皆さんはデータのばらつきを視認するとしたらどのような方法で試みますか?


ばらつきをより分かりやすくするには表ではなく形状化されたグラフを活用することでより理解が深まります。


この基本形状を示すものが正規分布です。


今回の記事は正規分布における一般的な知識からQC検定の攻略まで幅広くカバーしていきたいと思います。


前回の記事ではQC検定3級の統計分野について記事をまとめています。興味ある方はぜひ↓↓↓

QC検定3級【品質管理検定】理系天国・文系地獄~QC検定の統計分野について~

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正規分布とは




【正規分布とは】
連続データの確立分布の基本形状を表すもの

とされておりガウス分布とも呼ばれたりしています。


上記に正規分布について簡単には述べましたが、よくわからない方もいるかと思いますので少し詳しくまとめてみます。

【正規分布を簡単に説明すると】
統計解析に登場する確率分布の基本

【正規分布から分かることは?】
標準化と確率計算の理解

【正規分布は何に役立つの?】
規格外れの不良率の計算(現状把握など)

意外と役立つtoolなのがお分かりいただけたかと思います。


それでは実際に図の形と特徴はどうなるのでしょうか。


正規分布の特徴



ヒストグラムの区間の幅を限りなく狭くしていくと棒の先端が連続的につながるようになります。


この時、左右対称の富士山型になる確率分布を「正規分布」と言い下の図のようになります。




横軸が左右共に3σで着地しているように見かけ上見えますが、実際は連続線は接することがありません。


あくまで確率の分布なの全面積は最大で「1」でとなります。


またもとのデータと言うのは確率分布を示すので「計量値データ」という事になります。

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所で皆さん、この正規分布の形状は生きてる中で必ず目にしますよね。


正規分布は自然現象や社会現象をグラフ化すると正規分布に従っていくという事が知られています。


ものづくりにおいても、「製品が基準・規格を満たしているか」などを把握するときにおおいに役立ちます。


ものづくりにおいて正規分布にならないとき、異なる条件の物が混在しているか、そもそも現場が安定していないなどの要因が挙げられます。

【正規分布の特徴まとめ】
・富士山型(釣り鐘型)
・平均を中心として左右対称
・平均値と最頻値(モード)が等しい
・基本的に3σで管理

他にも性質はありますがQC3級の範囲はここまでの理解で大丈夫です。


正規分布の計算問題




正規分布の形を示すものを確率変数と言い、確率変数Xが、平均μ分散σ^2の正規分布に従うとき、その時の確率密度関数f(x)は次のようになります。




確率密度関数f(x)からもわかる通り、正規分布は以下のようにまとめられます。

正規分布とは 平均値分散によって決まる分布

であり、一般的に以下の形が用いられます。

N(μ、σ^2)

この正規分布N(μ,σ^2)は母平均と母分散の値の選択によってさまざまな種類になります。


標準的な正規分布で、確率変数(x)がN(μ、σ^2)に従うとき、


とおくと、xをN(0、1^2)に変換することが出来ます。


これを標準化または規準化と呼びます。


この時、置き換えたZも確率変数となります。


確率偏数(Z)




確率変数(Z)は、以下のような正規分布に従い、
このような正規分布N(0,1^2)を標準正規分布と呼びます。

  • 平均値=0
  • 分散 =1^2

μやσがどんな値であっても上の式[Z=(x-μ)/σ]に置き換えれば、
必ず標準正規分布に置き換えられます。


また標準正規分布によって確立を求めたいときは、正規分布表を参照することで求められます。


試験では資料が載せられていますので覚える必要はありません。


正規分布と標準偏差




QC検定3級では正規分布と標準偏差の関係を問われることがあります。


正直ここは理解しようとすると長くなるので、図と簡単な説明のみにします。




何のことかさっぱりですね。


簡単にいうと正規分布で標準偏差の〇倍の時、全体のどれくらいの割合を占めますか?というのを表しています。


図の各σに着眼すると以下の事が分かります。

1σ=68%
2σ=95%
3σ=99.7%

標準偏差と正規分布の範囲は参考書などには詳しく書いていない傾向があります。


過去問でもそこまでメジャーな問題ではなかったので、時間がない方はスルーしていただいてもOKですが簡単なのでぼんやりとでも暗記しておきましょう。


QC検定3級の正規分布攻略ポイント





さてここまで長々と説明してまいりましたが、本当に重要なことはたった一つです。



正直この式さえ覚えておけば一通り問題はとけます。


正規分布の意味とかは覚えられる方のみで結構です。意味(この式に至るまでの過程)を理解した方が間違いなく為にもなりますし、

たまに正誤問題で、


正規分布の形はどんな形か


見たいなこと問われますが、図さえなんとなく覚えておけば何とでもなります。


なので上の式だけは絶対に覚えましょう。


ちなみに、時間に余裕がある方は、正規分布と標準偏差の関係も覚えておいた方がいいです。これを覚えているだけで約3点ほど得点が見込まれます。


正直サービス問題です。


覚えることはこの3つのみで結構ですので是非トライしましょう。


1σ=68%
2σ=95%
3σ=99.7%


まとめ


Z=(x-μ)/σは絶対覚える

正規分布と標準偏差の関係は時間があったらトライ

正規分布の形は忘れないように



いかがでしたか?
今回は正規分布についてご紹介いたしました。


本当に覚えることはたった一つです。
例題で数をこなし問題に慣れておきましょう。


次回は二項分布です。それでは!

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