秘書検定2級では「郵便」に関する問題が頻繁に出題されます。
郵便料金や重量などの数字までは問われませんので、種類や書き方などの基本的な知識だけしっかりと抑えておきましょう。
郵便の基礎知識
郵便物は細かに分けると多種多様です。
すべて解説していては時間も足りませんので、ここでは秘書検定2級で必要となる大枠の部分のみを解説します。
郵便物の配達サービスは大きく分けると「普通郵便」と「特殊取扱郵便」の2つに分かれます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
- ○普通郵便
- 通常の配達サービスのことを指します。
- 送料は重さや大きさ(定型内・定形外)によって決まります。
- 特徴として、土日祝日は原則として配達が行われず、届かなかった場合や紛失に対する保証がありません。
- ○特殊取扱郵便
- 特殊な取扱をする郵便物を指します。
- 通常郵便物では対応していない扱いを保管するサービスで、書留や速達・内容証明や配達証明など様々なサービスがあります。
- 普通郵便と違い土日祝日に配達してもらうことも可能です。
封書知識(宛名の書き方)
「封書」とは、言葉の通り封をした手紙や封じた書状のことを言います。
「封筒」とどう違うの?と思うかもしれませんが、封筒は袋自体を指していますので
必ず閉じていないといけない封書とは根本から異なります。
縦書きの場合
住所は郵便番号の枠の右端に揃えるようにして書き、1文字ほど余白を取りましょう。
番地や建物の階数など、数字を書く際には「漢数字」にして書きます。
【切手】:封筒の左上に貼ります。
【郵便番号】:郵便番号枠内に記入します。枠がない場合は右上に記入します。
横書きの場合
縦書きと比べ、カジュアルな印象を持たせます。
ビジネスでは縦書き、親しい仲の相手には横書きのように使い分けましょう。
横書きであれば数字はすべて「算用数字」にし、左端から2文字ほど間を空け、宛先・宛名を書いていきます。
【切手】:封筒の右上に貼ります。
【郵便番号】:郵便番号枠内に記入します。枠がない場合は左上(宛先の上)に記入します。
はがきの知識
はがきには「通常はがき」「往復はがき」などの種類があります。
電子化してきている今、なかなか使用する機会が少ないかも知れませんが、今後の為にも知識として覚えましょう。
書き損じはがき
書き損じはがきとは宛名や文面を間違ってしまったり印刷を誤ってしまったなどの理由で使用できなくなったはがきの事を言います。
こうした書き損じはがきは所定の手数料を支払うことで新しいものと交換できたり、協力業者にて現金へと変えることができます。
往復はがきの書き方
往信用で相手へ情報を伝えると共に、返信用によって相手から返信を貰うことができる仕組みです。
ファンレターとして使用されることもしばしばあります。
小包郵便物
- ○ゆうパック
- ①長さ・幅・厚さの合計が1.7m以内であり、
- ②重さが30㎏以内、
- ③信書以外のものを内容物とするものを送ることができるサービスのことです。
- ○ゆうメール
- 冊子形状の印刷物や、CD・DVDなどの電磁的記録媒体を内容物とするものを3㎏まで送ることができるサービスのことです。
- 書類や雑誌、パンフレットなどを送付する際に使用されます。
☑小包郵便でも、「速達」や「書留」扱いにできます。
☑手紙(信書と判断されるもの)を同封することはできません。内容物に関する添え状や送り状は同封可能です。
特殊取扱郵便
郵便知識・小包郵便でも軽く説明しましたが、ここではそのうちのいくつかを例に挙げて説明します。
速達
通常郵便物も小包郵便物も重量によって料金が変わります。
書留
書留には一般書留・現金書留・簡易書留という種類があります。送るものによって使い分け、郵便局の窓口での取り扱いとなります。
➤現金書留:現金を送る時の郵送方法です。香典とお悔やみ状のように通信文も同封が可能です。
➤簡易書留:原稿や「秘」文書を送るときの郵送方法です。損害賠償額が少額のため、一般書留より料金は低いです。
大量郵便物
毎月一定数以上郵便物使用する、大量に使用しなければならないといった場合、一つ一つ料金を計算したり切手を貼ったりするのは不便ですし、手間です。
しかし、そういった場合に対応した仕組みがありますので以下に紹介していきたいと思います。
料金別納郵便物
大量の郵便物、荷物を差し出す時に切手を貼る手間が省け、料金を一括して支払えることが特徴です。
通信販売会社やセール展示場、バーゲンなどの案内状を出す会社等に使用されています。
--条件--
・差し出される郵便物・荷物は同一料金であることが必要。料金ごとに分けて差し出す場合は同一料金でなくても良い。
・同時に郵便物・荷物を10通(個)以上差し出すことが必要。
・差出時に郵便切手または現金等で支払い。
料金後納郵便物
--条件--
・郵便物・荷物(ゆうメール・ゆうパケット除く)を毎月50通(個)以上差し出すことが必要。
・事前に取扱郵便局の承認を受けなければならない。
・1ヶ月分をまとめと翌月末日(金融機関休業日の場合は前営業日まで)までに指定口座に振り込みにより支払い。
料金受取人払
--条件--
・あらかじめ封筒、郵便はがきまたは用紙の印刷見本を添えて配達郵便局の承認を受けなければならない。
・配布枚数は100枚以上。
・受取人が返信した分の郵便代金(送料)と手数料だけを支払えば良い。
・差出有効期間は2年以内。
郵便区内特別郵便
--条件--
・同一の差出人から同時に100通以上差し出さなければならない。
・形状・重量および取扱が同一のものである。
・表面の見やすいところに「郵便区内特別」の文字をはっきりと表示させなければならない。
練習問題
次は秘書Aが行った郵送の方法である。以下のうち、不適当と思われるものを選びなさい。
1)取引先の会社30社にパンフレットを送るよう指示されたので、切手を貼る手間を省き「料金別納」で送った。
2)上司の知人へのお祝いに商品券を送るように指示されたので、祝い状を添えて「書留」で送った。
3)取引先が災害にあい、見舞金を送るように指示されたので、見舞い状を添えて「簡易書留」で送った。
4)取引先に秘文書を送るように指示されたので、封筒に「親展」と書いて「簡易書留」で送った。
0 件のコメント:
コメントを投稿