方針管理と日常管理とは?違いや関係について分かりやすく解説

2020年1月18日土曜日

QC検定 ビジネス




企業において、会社業務を管理するうえでは方針管理と日常管理に大別されます。

これら管理には一見親和性がないように見えますが意外と関係があるものになります。

本記事では企業運営における方針管理と日常管理の違いや関係についてまとめていきます。


方針管理とは




方針管理とは組織においてある掲げたゴールに到達するための一つの手段として「年度経営方針」「中長期経営計画」を掲げ、これらを効率的かつ効果的に企業全体で取り組む活動の事を指します。

そもそも「方針」という言葉はJISの定義によれば以下のように定義されています。

ー方針【JIS Q 9023:2003】-
トップマネジメントによって正式に表明された、組織の使命、理念及びビジョン、または中長期経営計画の達成に関する、組織の全体的な意図及び方向づけ

上記な正式な「方針」に関する定義となります。


要約すると方針は「組織自体の考え」であり、方針管理とは組織の考えを形にしていき掲げたゴールに到達するための活動とも言えます。



方針管理の進め方


方針管理には「管理」という名のもと、管理するうえでの進め方の定石があります。


1)方針の策定
2)方針の展開
3)実行計画の策定
4)活動状況のチェック
5)処置
6)次年度への反省






方針管理は基本的に上記6ステップにて構成され、方針管理というのは日常管理・機能別管理と共にTQM活動における柱の一つとされています。


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方針管理の注意点


方針管理の注意点としては4つほど挙げられます。


下記を意識して運営していく事で正しい方針管理を推進できるでしょう。


・中長期経営計画・年度経営方針の決定
・方針の展開・実施計画の決定
・実施状況の確認・措置
・結果のレビュー・次期への検討





中長期経営計画・年度経営方針の決定


中長期経営計画・年度系方針の決定については、まず昨年度を振り返り、徹底した経営の分析を行い、組織における重点課題・問題点・改善点などを明確にしていきます。


目標設定に関しては、単に通り一遍な目標を掲げるのではなく、客観的に評価するためにより具体的な目標設定を行います。


具体的な目標設定とは定量的な目標設定でありデータや数値を駆使して事実に基づいた評価を行い、現状打破を試みます。


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具体的な主な例としては「達成期間」「目標値」「項目」などを明記して行くといいでしょう。



方針の展開・実施計画の決定


実施計画の決定を行う際は、掲げた目標が確実に達成できるような目標計画を立てていきます。


つまり上位に掲げている目標が下位に位置する目標を達成する事で、確実に達成できるようにします。


また全社的な目標でなく、部門間にわたるテーマについては、部門横断チームの連携をより一層強化していく必要があります。


また今後の事を考えて、経営予算と方針との整合性・現実性を考慮しておきましょう。



実施状況の確認・措置


何事も行動した際には途中経過を把握するのが定石であり、それは一個人から企業という大きな組織まで共通の事となります。


よって組織は目標が達成されるかされないか、計画どおりか否かを把握する目標未達の早期発見システムの構築をしていく必要があります。



結果のレビュー・次期への検討


組織は事実に基づいた総合的なレビューを行い、それらを次期へ反映させていきます。


この時、中長期経営計画、現在のおかれている経営環境を考慮して後期へ反映させていきましょう。



方針管理と用語(JIS)


最後に方針管理で登場する用語の定義を示しておきます。

方針管理の登場用語(JIS)

【目標】
方針・重点課題の達成に向けた取り組みにおいて追究し、目指す到達点

【重点課題】
組織として重点的に取り組み達成すべき事項

【方策】
目標を達成する為に、選ばれる手段

【管理項目】
目標の達成を管理するために評価尺度として選定した項目




日常管理とは



日常管理とは方針管理で補いきれない通常業務について、組織的に取り組むための仕組みです。


組織内の各部門における、日常的に行われるべき分掌業務について、与えられた業務目的を効率的かつ効果的に達成する為に必要なすべての活動を日常管理といいます。


その基盤となるのが、各部門ごとが定めた標準類を順守して現状維持を心がけていく事になります。





日常管理というのは企業を経営するうえで・組織で働くうえで最も基盤となる活動の一つです。


各部門間が職務を把握し明確にしたうえで、その能力を見定めるために「管理項目」「管理水準」を決定し、発見した問題や異常については正確かつ確実な原因究明と対策を講じる事が求められます。


これが日常管理の基本的な進行になります。



日常管理と維持・改善


日常的に行う管理活動には「維持・管理」の活動の含まれています。


ここで維持と管理の要点をまとめておきます。


Point.1 維持管理 水準を設定しその水準からぶれないようにする事。またぶれた場合は瞬時に元に戻せるようにする活動


Point.2 改善 水準を現状より高いレベルに設定し、問題又は課題を特定し、問題・課題達成を繰り返す活動




上図に示した通り、維持管理と改善の活動は綿密に関係し、交互に行っていきます。


もし仮に維持管理の活動だけ行った場合は最高で現状維持であり、今以上の水準に達することはかなわないでしょう。


一方改善活動のみを行っていっても管理は成功しません。一見改善するのだから総じてよくなるのでは?と思われるかと思います。


しかし結局その改善活動により良くした事を維持して定着させないとミスや異常の要因となります。


この事より、継続的に改善活動をするうえでは維持管理と改善のバランスが大切になってきます。


また改善活動というのは単に「改善=今までの欠点をよくする」というのを念頭において行動するのではなく、しっかりとした行動計画を立てて、効率的に活動を進め、最大の効果が得られるような計画を立てます。


そこで登場するのが以下二つのQCストーリーとなります。


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上記二つの手順に沿って改善を行っていく事で効率的かつ効果的な改善が見込まれます。


また上記二つを活用して効果が得られたからやめるのではなく、次は改善したことを維持していかなければなりません。


そこで登場するのがSDCAとPDCASになります。

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管理のサイクルにはPDCA・SDCA・PDCASなどがありこれらを適切に運用していく事が真の維持管理のサイクルとなります。



管理項目と点検項目


日常管理を行う際に、自身が属する部門のみではなく、「製品」「サービス」の視点から、職務分掌の見直しを図る事、各々の部門の職務・実力に応じた「管理項目・水準」を見定める事が重要となります。


また問題発見時における原因追求・処置の手続きと業務分担をあらかじめ決めておきましょう。


管理項目・水準を管理するには管理項目一覧表を整理し組織内部でうまく回していきましょう。





上図が管理項目一覧表の一例となります。


また管理項目をより細かく管理したい場合は「点検項目」として活用していきましょう。


方針管理と日常管理の関係と違い



さて本題の方針管理と目標管理の違いと関係についてまとめていきたいと思います。

方針管理と日常管理の関係と違いとは

【方針管理】
組織的展開を対象としトップダウンな管理

【日常管理】
小規模を対象としたボトムアップな管理

上記を要約すると規模が大きいのが方針管理であり規模が小さいのが日常管理をさし、多くの労働者は日常管理と触れ合う機会が多いという事です。



個人個人または小規模な団体でSDCAサイクルなどを回し、標準・定着をおこない、組織のマネジメント層が改善改革を落とし込み組織を回していくのが方針管理と日常管理の関係であり違いであるといえます。


まとめ



方針管理とは組織においてある掲げたゴールに到達するための一つの手段として「年度経営方針」「中長期経営計画」を掲げ、これらを効率的かつ効果的に企業全体で取り組む活動の事。


日常管理とは方針管理で補いきれない通常業務について、組織的に取り組むための仕組みの事。


いかがでしたか?
今回は方針管理と日常管理の関係と違いについてまとめてみました。


次回は標準化についてです。それでは!


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