親和図法のやり方とは?見方・作り方についてわかりやすく解説

2019年9月21日土曜日

QC検定 新QC7つ道具

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皆さんは挙げられた問題・課題を明確にしていくとき、どのような方法を用いていきますか?


ただ闇雲に多くの意見を挙げ、問題を厳選していくのは効率的ではないことは想像がつくかと思います。


問題・課題解決の手法として大別すると、QC7つ道具と新QC7つ道具に分類され今回記事にしていくのは新QC7つ道具の「親和図法」についてまとめていきます。


親和図法をうまく活用していく事により、漠然とした問題をスマートにすることが可能になります。


興味ある方は是非見ていってください。


前回の記事では「QC7つ道具」と「新QC7つ道具」の比較についてまとめています。興味ある方は是非↓↓↓

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親和図法とは



ー親和図法とはー
未来・将来の問題、未経験の分野など、はっきりしていない問題についての事実や意見、発想を「言語データ」としてとらえ、それらの相互の親和性により結合した親和図により解決べき問題の所在や形態を明らかにしていく方法

このままではかなり長く理解しづらいかと思います。


これでは時間がない人は絶対覚えられないですよね。


少し短く分かりやすくまとめてみました。

親和図法とは 事実意見発想を「言語データ」としてとらえ、イメージ似たものをまとめる


いかがでしょうか。だいぶ簡潔になったかと思います。


5個の赤文字。これはとてもとても重要です。もし品質管理検定(QC検定)の受験を検討されている方でしたら、この5文字と図さえ押さえておけば、QC検定における親和図法の理解度は100点です。


また言語データの集め方は、意味の似ている言語カード(言語データ)をブレーンストーミング法などによって集めて、親和カードを作成し(要因1.2)、この親和カードをもとにさらに大枠の親和カード(要因3)を作成します。


このように言語データの抽象度を高めていくと、部分的な問題解決ではなく、全体的に解決することが可能となります。


親和図法の見方・使い方



さて親和図法が問題・課題に対して、事実・予測・推定・意見を自由に出し合って、それを言語データとして同じようなものでまとめていくのが親和図法の基本的な考え方でした。


次に実際どのような時に活用して、何が分かって、分かったことで何が出来るのかについて触れていきます。

【親和図法の使いどころ】
①事実を根本的にまとめたい
②方針をまとめたい
③職場環境の改善を推進したい
④会社方針を徹底したい

などが挙げられます。上記4つをさらに細分化していくと、「問題・課題形成(1と2)」と「組織形成(3と4)」に分類されるのが分かります。


「問題・課題形成」の例としては「自社の技術の強みと弱みは何か」「歩留まり改善をどのように進めていくか」などが挙げられます。


「組織形成」の例としては「皆が休憩中に快適に過ごせる職場環境を構築するには」「当社が注力したい商品開発戦略について」などが挙げれれます。


次に何が分かって、分かったことで何が出来るのかについてまとめていきます。

【親和図法で分かる事・出来る事】
①問題の良し悪し
②混沌的問題を明らかにできる
③問題・課題における本質理解
④目指すビジョンの明確化
⑤対処の方向付けが可能

上記の事からかなり大げさに言うと


親和図法は問題・課題において「0から1」を生み出す改善tool


というようにも言えるかもしれません。


親和図の作り方



それでは実際に親和図法の作り方を見ていきます。


親和図法の作成ステップとしては大別して以下の7ステップになります。

1)具体的にテーマを決める

2)ブレーンストーミング法などにより言語データを集める

3)言語データを文章化する

4)意味が類似しているカードを合わせる

5)集めたカードの共通点を探し、見出しを作る

6)図解化

7)結論をまとめ、必要事項を記入する。

これらのステップをもとに作成した親和図の概念図が以下のようになります。


左がイメージで右が実際に親和図を作成した完成図(仮)になります。


言語データを集める際は小さな紙でもいいですし、「大きめの付箋」「ポストイット」などをうまく活用して見やすくまとめやすい方法を選択しましょう。


それでは次に作り方の手順とポイントを説明していきます。


具体的にテーマを決める


挙げられた問題・課題について「現在うまくいっていないもの」などテーマを決定します。


この時参加者は出来るだけそのテーマに関心がある人を招集した方がより具体的な意見が求められます。


またこのテーマの決定は出来るだけ具体的に決めておいた方が後々のステップがスムーズに行えます。

テーマ選定のPoint ・皆が関心のある具体的なテーマを選ぶ
・何故この親和図を作成するのか「背景」を明確に


言語データを集める


挙げられたテーマについて言語データを集めていきます。


この時データの収集にはブレーンストーミング法を活用しましょう。


ブレーンストーミング法とは以下の4つのルールで構成されていて簡単に言えば「ポジティブな話し合いをしましょう」という事です。

【ブレーンストーミング法】
①意見を批判しない
②どんなアイディアもOK
③質より量
④アイディアのシナジー効果を狙う

このブレーンストーミング法により集められた「事実」「発想」などを模造紙などに書いていきます。

データ収集のPoint テーマについて隔たりが生まれない様に、様々な視点から意見を求める

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言語データの文章化


収集した言語データが正しいことを確認してから言語データの文章化を行います。


1枚のカードに1つの言語データを簡潔にまとめていきます。


これを言語データの「データカード」と言います。

データの文章化のPoint ・短く簡潔にまとめる
・確かなデータのみ扱う


類似カードを寄せる


数ある言語データカードから似た意味を持つ、つまり「親和性」のあるカードを重ね合わせていきます。


また重ね合わせたカードが本当に「親和性」があるのか2.3回確認を行いましょう。

グループ分けのPoint ・表現の特徴を見極め「層別」していく
・論理的でなく直感的にまとめる


見出し作成と厳選


グループ分けしたデータカードの類似点を一つの表現にまとめて「親和カード」を作成します。


この時元データを過不足なく表したタイトルにしましょう。


また親和カードは一つではありません。


つまり集められた親和カード同士をさらに厳選していく必要があります。

親和カード作成Point ・親和カードは言語データカードの内容を真にまとめ表したものにする
・厳選は言語データの厳選より緩めて行う


親和図の図解化


集めたカードの配置を決定し、決められた配置に基づいて、模造紙やホワイトボードに貼りつけ親和図を作成します。


この時先ほど図で示したイメージを形にしていく事を意識していきましょう。

親和図の図解化のPoint 全体のイメージを掴んでから、分かりやすい配置を意識して作成する


結論・必要事項を記入


テーマに関しての結論をまとめます。


また名前・人数・実施日など基本的なことも忘れないようにしましょう。

結論・必要事項のPoint 最後まで気を抜かず、最終確認を真剣に行う



まとめ


・事実や意見、発想を「言語データ」としてとらえ、イメージの似たものをまとめる。

・上記と図は確実に覚える。

・言語データはブレーンストーミング法で集める。


いかがでしたか?
こんかいは新QC7つ道具の「親和図法」について解説しました。


新QC7つ道具は図やら説明やらで記憶があいまいになりがちです。


しっかり特徴と要点をまとめましょう。
次回は連関図法についてです。それでは!

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