ポカヨケ対策は治具と自動化でOK~ミスを防ぐ品質改善とは~

2020年2月29日土曜日

QC検定 ビジネス



人間が何かに手を加える限り、この世に絶対というのは存在しません。


特に製造業では人間の感覚で作業をする場合が多々あり、それをいかに減らしていくかが重要となります。


多くの場合、人間が手を加える作業は何かしら不具合・ミスが生じる事を前提として考えらえ、そのミスをいかに防止するかが重要となります。


そこで本記事ではポカヨケ×治具×自動化という視点からミスを防ぐ品質改善について考えていこうと思います。

何故ミスは発生するのか



そもそも何故ミスは起きてしまうのでしょうか。


人はどんなに意識して責任感をもち、注意をして行動したとしても必ずミスは起きてしまいます。


したがって人はものごとを決定する時、「ミスを想定して」プランを立てていく事が求められます。


もちろんいくらミスを許容してるからと言って、ガバガバの基準のプランニングは良くないのは言うまでもありませんが。


さて、話を戻すと人のミスをある程度許容してプランニングする事をポカヨケと呼びます。


ポカヨケの由来としてポカ=ミス、ヨケ=避ける事を意味しており多くの現場・ビジネスの場で活用されている言葉となります。


ポカヨケは単にミスを予め想定して、不良を防ぐためだけでなく、作業者の安全を確保する事は勿論、作業を効率的に進行させるのにも大いに役立ちます。


ポカヨケ対策はミスを防ぐ



因みにこのポカヨケ対策ですが、私たちの身の周りにはどのような物が有るのでしょうか。


今風な話題でいうとネットの個人情報入力の際には、入力漏れが存在すると必ずそのページに留まる事になり、次のページに移動できなくなります。


また自動車に関しても、ギアがパーキング(P)に位置していないとそもそもエンジンが始動しない仕組みとなっております。


最後に作業現場の例としては、緊急停止ボタンをある条件下でしか作動しないようにする(ボタン同時押しなど)がいい例でしょうか。


上述の例たちは作業者のうっかりミスを防止策のあくまで一例です。


ポカヨケを設計品質や治具設計に織り込むことで、不良対策設備破損抑制作業効率の向上に繋がります。


このポカヨケを別名フールプルーフとも呼ばれたりしています。


ポカヨケ・フェールセーフ



ミスを未然に防止する=ポカヨケ(フールプルーフ)でした。


これに類するものでフェールセーフというのが存在します。


フェールセーフは何かの動作中にトラブルが発生した場合、安全に解決まで導く設計の事を指します。


例えばIHコンロには命に係わる火事のもとになりかねないので、様々な対策が施されております。


・電源自動OFF
・から焼き自動OFF
・チャイルドロック


上記などは皆さんなじみ深いかと思います。


これらは使用者がうっかり何かを忘れてしまったとしても、ある一定の時間経過の後に自動的にロックがかかる仕組みとなっており、未然に事故を予防できます。


またストーブもある一定の振動を与えると自動的に停止する仕組みとなっているのがほとんどです。


これは地震や転倒の際にストーブに衝突したことによる火災発生を抑制する仕組みの一例となります。



自動化の種類と強み



さてこれまでの作業者のミスを減らすためにはポカヨケや、フェールセーフに頼り切るしかないのかと問われればそうではありません。


製造現場視点で言うならば、出来るだけ自動化させることで単純にミスの発生件数は減る事になります。


ものづくりにおける自動化を種類別に分類すると以下の4種類に大別されます。


・人手作業
・治具作業化
・半自動化
・自動化


自動化は生産効率向上に貢献する事は勿論、人員削減などがメリットとして挙げられますが、自動化における最大の利点は安定性うっかり防止だと考えられます。


何をするにしても安定性というのはあるに越したことはありません。


特にものづくりにおいては、出来るだけ不良品発生を抑制する事は、単純に会社の売り上げに貢献することにも繋がるので安定性というのは如何に重要項目なのかが分かります。


手作業で行う職人的現場も求められる場面も多々ありますが、できるだけ半自動化をする事により、少ない人員で最大の結果に繋がります。


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また全自動化のデメリットであるコスト面においても半自動化であれば、市場ニーズが変化しても全自動化よりも対応しやすく、長い目で見れば恩恵をもたらすのが分かります。



不良の自動検出



人が工程で作業するとき、うっかり不良品を後工程に流してしまう可能性は0ではありません。


自動化あるいは半自動化をする事により、不良品の自動検出が可能となり、不良品の後工程・市場流出を防ぎ、もし不良品が発生した際も発生個所の特定対応がしやすくなります。


この自動検出を活用する際は官能的分野ではなく、質量や重量・圧力など数値化できる計量的な視点で判定できるものが望ましいです。


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治具の効率的活用



「自動化するにはお金がかかる」
「半自動化するにしても作業者の熟成が必要」
「今ある作業方法で早急に結果を出したい」


など思う場面は多々あるかと思います。


自動化は安定性を手に入れる代わりに初期コストが膨大に必要とされるのは先ほどお伝えしました。


これは検査にも当てはまり全数検査を活用していく事で間違いなく不良品の流出は大幅に削減できますが、費用対効果を鑑みればやはりデメリット(時間×コスト)が気になります。


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なので検査も多くの場合は抜取検査などを活用してうまくやりくりしています。


それではポカヨケや作業ミスを削減するためには何をやりくりしていくかというと、ここで治具作業化が登場します。


治具作業化は既存の作業方法でポカヨケ・ミス・ばらつきを減らしていく即効性のある対策法であるといえます。


またコスト面においても自動化・半自動化を導入するよりは遥かに安価な事は勿論、手動でも安定した加工・作業が可能となります。


よって低コスト×即効性を求めるのであれば治具作業化を活用していくのがベストでしょう。



目視検査のタイミング



ポカヨケをなくすためには半自動化・自動化・治具作業化が効率的である事は言うまでもありません。


しかし時間効率的に見てもコスト面に見ても上記作業法を確立するとかえってマイナスになりうる事も0ではありません。


そこで登場するのが人手作業(目視検査)です。


各工程の取り入れ・取り出しが人の手で行われる場合、同時に目視検査を活用していく事が効率的であるといえます。


上述の条件下では、取り入れ検査=受入検査という構図となり前工程の受入検査をする形となります。


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一方、取り出し作業=出荷検査という構図になり後工程の出荷検査をする形となります。


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これら検査は取り入れ+取り出し作業の同時作業となるため検査時間の短縮に繋がり、効率的な作業となります。



半自動化が効率がいい理由



ここで一度これまでのまとめをしておくと、作業は半自動化が最も効率がいいという事になります。


ここでいう半自動化は、加工・生産=自動化取り入れ・出し=人手作業で行うことを指します。


この半自動化を検討していく事でコスト面において設備導入コストが大幅に削減できることになり大きな効果が期待できます。


ー自動化の検討条件ー

①機械加工・生産は自動化
②取り入れ・出しは人手作業
③計量条件下における自動検出器を導入



自動検査が難しい場面



コスト面を除くと、一見万能に見える自動化ですが取り入れ・取り出し作業においては人手作業が適しているとお伝えしました。


しかし他にも存在し画像処理には自動化はあまり向いていません


そもそも画像検査をする場面というのは、官能検査であり数値化が難しい条件となります。


人の感覚で行う検査が官能検査ですが、画像→演算処理で判定を行うことも少なくはありません。


この条件下では良品・不良品を選別するために閾値を活用していきます。


「良品中の不良品数」、「不良品中の良品数」を比率で表すことになりますが、前者を減らすと後者が上昇するという課題が発生するのでなかなか画像処理の自動化は難しいことになります。


対応策として不良品を再度検査する二度掛けをする事が挙げられますが、費用対効果を鑑みた時、この方法は効率的ではありません。


コスト面を完全に除けば検査を何重にもかければ恐らく解決はしますが効率的目線で見た時、確実に損なわれます。


特に画像処理は高額である事、作業時間が延びる事などが考えられる為、画像処理は苦戦を強いられることが分かります。


なので導入する際は、検査条件を確認し慎重に行っていく事が重要となります。



まとめ



ポカヨケを減らしていくためには治具作業化・半自動化・自動化の導入を検討する。


最も理想的な作業方法は半自動化



いかがでしたか。
今回はポカヨケ×治具×自動化を活用した品質改善についてまとめてみました。よりよい品質を確立するためにも半自動化を検討していきましょう。



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